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Posted on 2022年12月02金 in スクールニュース

「ヤングケアラー」「子どもの貧困」について思う 月刊スクールアメニティ編集部

スクールニュース vol.684

今、まさに「ヤングケアラー」「子どもの貧困」問題が社会的な課題となっている。
ヤングケアラーとは、大人の代わりに家族の介護や家事を担っている18歳未満の子ども達である。例えば、何らかの事情で親が家族のケアを果たせなくなった場合、親の代わりに子どもが家庭内のケアを遂行し、時間的・体力的にその作業に多くの時間を割き、結果として、教育機会、社会参画、将来の選択肢の幅なども制約され不利益を被っていることだとされる。これは、親が家庭内でケアを果たせない時には、その家族である子ども達がケアを負わなければならないという、日本的いわゆる家族主義などが根底にあるではないだろうか。この家族のケアは家庭内で負担するべきという考え方を、根本的に改善することが必要ではないだろうか。
日本では、育児・介護などといったケアは、基本的に家庭の責任、家族問題とする傾向が強く、ヤングケアラーとなる主な要因は、生活困窮世帯や、母子家庭などに多くみられるという。また、「子どもの貧困」問題も「ヤングケアラー」と類似性があるとされる。
日本の子どもの貧困率は13.5%で、先進国の中でも依然高い水準となっており、いまだに格差社会は拡大し、社会構造的に改善されることがみいだせないのが現状である。
こうした子ども達が家庭でケアを担う背景が、子どもにますます重い責任を負わせることになっている。それが、子ども達の育ち、教育に大きく影響するといえる。「ヤングケアラー」「子どもの貧困」問題は、家庭のみに委ねるのではなく、国の支援が急務であるとともに、子どもや福祉に多くの予算をつけ支援することが大切である。
子ども、教育、福祉に予算をかけない国は将来がないのではないか。

過去のスクールニュース → http://www.schoolnews.jp/category/schoolnews/
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