つくし野ビオトーププロジェクト2023年2月
スクールニュース vol.705
体感では近年の東京は2月より1月の方が寒いと感じていたけれど、今年は2月の方が厳しい寒さだと思った。でも(だからこそ)、つくし野ビオトーププロジェクトは冬ならではの自然の姿を体験するために、寒空の下でミッションに挑む。
2月は18日(土)に定例活動(11回目)「里山へ行こう!~春を探して里山ハイキング」、23日(木・祝)に特別活動(10回目)「鳥の巣箱の確認・再取付」が行われた。どちらもプロジェクトが毎年継続しているプログラムである。

18日の里山ハイキングは、つくし野の開発された住宅街から少し足を延ばし、かつての雑木林や里山の姿が残る中をおよそ6km、2時間半ほどかけて歩き、春に向けた準備をしている虫や植物を探す。この辺りは鉄道(東急田園都市線)や国道(246号)がもとあった谷間をはしるようにつくられているために起伏が多い。
加えるとスタートのつくし野小学校やゴールの専用畑手前にあるセントラルパークは高台に位置するため、風が強い日は吹き続けていることもある。簡単なミッションではないけれど、おやつ休憩の力か友だちと一緒のためか子ども達は疲れたそぶりも見せずに最後まで歩く(そしてそのままゴールの専用畑で収穫!)。
同時に春を探すといっても子ども達には漠然としすぎているため、小池常雄プロジェクトリーダーは、コース上で見ることのできる冬から春への変化をイラストビンゴにまとめて参加者に配布。子ども達だけでなく大人も、あるいは家族で一緒になって歩きながら春を探す。

さてその春探し。ここからは中年男性の話で申し訳ないが、このプログラムへの参加も9回目となった。にもかかわらず、歩きながら目に入る樹々や花、実などが何か、いつまでたっても区別できないまま年を重ねている。
そのため、この数年は上ばかり見ている。目的は鳥の巣で、理由は言うまでもなく分かりやすいから。見つけられる巣もほぼカラス(?)で、木の空洞につくられるシジュウカラのような巣を見つけられるわけではない。
それでも見つけられるようになったのはこの2年くらいで、数も2~4つくらい。家が生活の拠点となるヒトと違って鳥の巣は子育てが主目的でしかも使い捨て。見つかれば雛が襲われてしまうのだから見つけにくいのも当然といえばその通りなのだろう。

そんなことを思いながら23日の特別活動のブログを見て思ったことがある。町田市立つくし野小学校の校地周囲の樹木に取り付けられているシジュウカラ営巣用の巣箱。プロジェクトではこれら15の巣箱のうち、11か所でシジュウカラやスズメの営巣跡があったことを確認したという。その中で気になったのが2つの集合住宅型巣箱。大きな巣箱の内部を4~6個に仕切ったつくりだけれど、ともに営巣なし。入居も年を経るごとに減っている。
ヒトもアパートやマンションを決めるときに周囲から(周囲への)音を気にするけど、シジュウカラも同じなのだろうか。複数の巣の雛が一斉に鳴いたら、あるいは時間をおかずに泣き続けているような状況になれば、気が付かれやすい(命にかかわる)ことを本能で分かっているのではないか。

鳥の巣は見つけることができるようになったので、次はミノムシだ。40年ぶりに目にしたいと思っているけれど、今のところ箸にも棒にもかからない。
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