スクールニュース vol.195
編集部から 自然の力を「どうして」と考える つくし野ビオトーププロジェクト6月
6月に入り東京は天候の変化が大きくなっているように感じますが、11日のつくし野ビオトーププロジェクトは、快晴の中、つくし野小学校プールにて「プールのヤゴ救出大作戦!(Vol.11)」を行いました。プロジェクトは晴れている方が活動しやすいプログラムが多いですが、暑くなれば熱中症に気を付けなければなりません。もうそんな季節になりました。
毎年恒例の活動で、清掃前のプールに入って救出したヤゴを自宅に持ち帰り、羽化の様子を観察します。毎年参加者が多く、この日も開始前から網とカゴを持って集合場所の同小視聴覚室に集まってきます。子どもは50人が参加しました。
ところが、開始早々プロジェクトリーダーの小池常雄さん(環境カウンセラー)から衝撃の事実。今年はヤゴが「とても少なく」、準備中の確認でも、「1匹」しか見つからなかったそうです。少ない年でも1,500匹以上、多い年には1万匹近くを救出してきたプロジェクトには、これ以上ない想定外の事態です。小池さんはどうしてこうなったかは、すぐにはいえないとしながらも「今年は(落葉などの堆積が少なく)プールの水がきれいなので、(肉食のヤゴにとって)餌になる虫が少なかったかもしれない」と話し、「これが自然を相手にすること」と続けます。都市で成長する子どもたちに自然体験をと、様々なプログラムで体験を提供するつくし野ビオトーププロジェクトですが、今回は大きな自然の力を感じるプログラムになりました。こうした状況をいかに子どもたちが理解し、納得できるように説明するか、大人の力量も問われます。
子どもたちも「今年は少ない」と覚悟をもって救出に臨みます。網で下まで掬ってその場で中身を確認。「ヤゴいたぁ!」「やっぱりいなぃ…」とあちことで歓声があがりますが、確かに少ないです。例年は子どもが救出したヤゴを保護者の皆さんで一匹ずつ数えます。これが思っている以上に時間のかかる作業なのですが、今年は参加した子どもたちに2匹ずつ渡すことができるくらいでした。
集まっての活動はここまでで、この後は持ち帰ってヤゴをトンボに羽化させる1人ひとりのミッションが始まります。子どもたちはトンボを羽化させることができたのか、トンボはつくし野の空を舞うことができたのか。その様子は、つくし野ビオトーププロジェクトのホームページでご確認ください。
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