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Posted on 2019年11月01金 in スクールニュース

スクールニュース vol.448 つくし野ビオトーププロジェクト2019年9月

 

続けることが力になる

台風(15号)の影響などもあり、夏休み明け最初のつくし野ビオトーププロジェクト定例活動「川で学ぼう!川であそぼう!!」は2週遅れとなる9月28日、東急こどもの国線「恩田駅」近くの奈良川親水広場で行われた。

どんな生き物がいるのか。事前に仕掛けたウナギ用の罠を説明

どんな生き物がいるのか。事前に仕掛けたウナギ用の罠を説明

台風15号からちょうど1週間、川中に育つ草は大人の背丈ほどに伸び、対岸の法面にはそこに迫るような高さまでの増水の跡が残されていた。親水広場は階段状に川まで降りることができるようにつくられているが、こんな増水時は大人でも降りることなど到底無理。天候次第ではそんな危険な側面も見せる場所が例年9月の活動場所として選ばれる。

反対側の壁面には、草の上の高さに茶色く増水の跡が残る

反対側の壁面には、草の上の高さに茶色く増水の跡が残る

6月のプールのヤゴ救出大作戦もそうだが、水から学ぶ活動は特に注意が必要で、活動時はまだ各地で水の事故が報道される時期。実際、これまでにも事前の安全確認次第では見送られることがあった。それでもプロジェクトが川の活動を毎年計画し、取組むのは、水と自分たちとの関わりを知ってほしいからである。
私たち(ヒト)は水(淡水)がなくては生きていくことができない。でもそれは私たちだけではなく、水を必要としている生き物はたくさんいる。水の大切さだけでなくみんなの水であることも川に入って生き物に触れることを通して感じる機会にしてもらいたいと、活動の冒頭に小池常雄プロジェクトリーダーは話す。

毎年おなじみのアブラハヤやドジョウ

毎年おなじみのアブラハヤやドジョウ

もうひとつは、変化を捉えること。
14年の継続の間、川で獲った生き物の中には、初めて目にするものがいる。ただし、それが会えて嬉しい生き物だった例は実は少なく、大体外来種に分類される。今年も小さなエビの仲間が採取されているが、その中には茹でてもいないのに真っ赤に染まっている種がいる。スタッフによるとこれは台湾にいるはずの観賞用のエビの仲間。同じようなことが、昨年はタイリクバラタナゴ、一昨年はアカミミガメ…だったか、毎年のように起きる。

赤いエビの仲間は外来種。ここ数年急に目にするようになった種類

赤いエビの仲間は外来種。ここ数年急に目にするようになった種類

もちろん、アブラハヤやドジョウなど、今年もまた会えた生き物もいるが、ここにいてはいけない生き物を見つけて発信することも、活動の一つの意義になっている。
ところで、こうした14年にわたる活動が評価され、つくし野ビオトーププロジェクトは「あしたのまち・くらしづくり活動賞」の主催者賞を受賞することになった。そのためにこの日は主催者の1つである新聞社がプロジェクトを紹介するために取材で訪れていたが、参加者は記者の方よりも川底に突っ込んだ網の中が気になって仕方がないようにみえた。

 

都市みらい推進機構 土地活用モデル大賞

10月21日発表。地域の課題解決に向けた土地の有効活用や適切な維持管理を通して生産性向上や地方創世などに取組むプロジェクトのうち、模範的事例、成功モデルとなる事例を募集して表彰する制度。令和元年度は国土交通大臣賞に宮城県東松島市の防災体験型宿泊施設「KIBOTCHA」、都市みらい推進機構理事長賞に千葉県南房総市の「シラハマ校舎」が受賞。2件はともに、閉校した学校施設を地域課題の解決に活用した例である(ほか審査委員長賞2件)。

 

 

過去のスクールニュース → http://www.schoolnews.jp/category/schoolnew
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