スクールニュース vol.465 編集部より
江戸川区立葛西小学校・葛西中学校を取材して
先日、江戸川区立葛西小学校・葛西中学校を取材させていただいた。
東京都江戸川区は、これから区内の小中学校の多くが経年による老朽化を迎えるため、子ども達のために新しい教育環境を確保すること、そして、災害時には地域避難所となることから、防災拠点としての機能向上も踏まえながら、学校改築事業を計画的に進めている。現在は、令和4年度改築校の3校 (大杉東小学校・東小松川小学校・上小岩小学校)を含め、12校の改築事業を進めているところだ。
今回取材した葛西小学校・葛西中学校は、すでに新校舎での生活が始まっており、外構整備も間もなく終了する予定の学校。同じ建物の中に2校がある併設型の学校で、統括校長の下、小学校・中学校・小中学校担当の3名の副校長体制で学校運営を行っている。併設型を生かして小学校5・6年生と中学校1年生が同じフロアで生活し、中学校生活への不安や心配の軽減を図っている。また、屋内運動場や図書館は、小学校と中学校がともに共有し活動できるものとし、お互いの連携を深める活動も展開することが可能だ。これら一部施設の共有と共に、職員室は1つとして、小・中それぞれの教職員が連携しながら子ども達の9年間を見守っていく。
施設は、校地の南側にグラウンド、北側に新校舎が建設されている。廊下の長い部分はおよそ130mにもなる大規模なものだ。具体的な施設の特徴として、自然採光・自然換気、屋上緑化・壁面緑化、雨水の再利用、全熱交換器等々の省エネルギー化を図る環境にやさしい様々な仕組みを施している。また、学校は災害時には地域の避難所としての役割を担う。江戸川区は低地にあることから、水害対策として空調を完備した屋内運動場・資材倉庫は2階に整備した。さらに、プール水(小中1つずつ)のトイレ水としての利用、防災井戸、マンホールトイレ、下水道があふれないように雨水抑制槽の設置、発電型ガスエアコンなど、多種多様な防災対策の諸機能を備えた学校である。
江戸川区立葛西小学校・葛西中学校は、統括校長先生、教育委員会学校施設担当課担当者様へのインタビューを含め、類設計室による設計ノートも収録し、春先のスクールアメニティで大きく掲載する予定である。
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