スクールニュース vol.484 編集部より
全国各地の新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、また起こるのではないかと懸念していた、いわゆる「コロナウイルス感染差別」が各地から報告されている。コロナウイルス感染症の治療に最前線で戦っている医療従事者やその家族に対する偏見や誤解による差別、感染者やさらにその濃厚接触者に対しても向けられていると聞いている。
また、教育現場では、愛媛県新居浜市の同市立小中学校のすべてで、春休み中に感染拡大地域を訪れたかどうかのアンケート調査を実施、仕事で感染拡大する地域を行き来するドライバーのいる家庭の児童に対して、健康状態に問題がないにも関わらず自宅待機を求めたという。同県内では中学校・高等学校でも同様のことが起きているという。
それでなくても、子ども達は休校によって自宅学習を余儀なくされているのだ。なんと醜い差別心。以下の一文を私たちの戒めとして参考までに紹介する。
「新型コロナウイルス感染から見えてくる人間の差別心」
人類はその歴史の中で「それは間違っている」と共通理解されると、自己の言動を制御します。しかし、心の奥底にはそういう差別心が息をしているのです。あたかも、きれいな水でも水槽の底にたまった泥がかき混ぜられることで、水槽全体が濁ってしまうようなものと私は思います。いじめや差別が表面上ない社会でも、人の心の底には差別につながる泥があり、それが沈殿しているだけなので、何かのきっかけで心が揺さぶられ、経験してないことが起こった時、人は平気で人を傷つける事があり得るという事です。私も死ぬまで自分の心の奥底にある差別心と戦わねばと覚悟しています。
(岐阜県山県市立美山小学校 校長 河村 一彦氏・同校学校だより「ききょうだより」から抜粋)
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教育施設要覧/便覧 2020年度上期版 NO.40
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