スクールニュース vol.496
文部科学省 Scheem-Dの概要を発表
6月24日、文部科学省は学修者本位の大学教育を目指すプロジェクト「大学教育のデジタライゼーション・イニシアティブ(Scheem-D)~Withコロナ/Afterコロナ時代の大学教育の創造~」の概要を発表した。
Scheem-D(スキーム・ディー)とは、Student-centered higher education ecosystem through Digitalization の略。これからの大学・短期大学・高等専門学校などで学生が身につけるべき知識・能力は社会で活躍するための知識・能力であり、そのためには学修者のアクティブな学び(Student-centered education)が欠かせない。そこで授業改善に焦点をあて、デジタル技術を活用した新たな価値の創造(デジタライゼーション:Digitalization)を中心においた、社会的に価値のある授業への転換を目指す試みである。
デジタル技術を用いた授業の実践が目的ではなく、また、デジタル技術による効率化(デジタイゼーション)とも異なる。これまでにない圧倒的な学習到達度の高みや自発的な学び・気づきへの誘導、現場実習や実験に近い経験確保などによって「授業の価値を最大化」することがねらいと文部科学省はいう。
具体的には、大学教員や民間事業者などがもつデジタル技術を活用した教育のアイデアを、大学などの授業改善に関心を持つ関係者と共有するためのPitch(ピッチ)イベントを開催。示されたアイデアと志を同じくする関係者とのマッチング(資金獲得を含む)と文部科学省による最低限の確認をクリアできれば、Scheem-Dの公式アクティビティとして認定される。そして「学生の学びの深化」「持続可能性」「水平展開の可能性」などを図るフィージビリティ・スタディに移る。
発表では、令和3年度からの本格実施が考えられており、今年度は秋から冬にかけてでプレイベントの開催が予定されている。このスキームを通して、同省では「教育はカネがかかる」から「ヒト・モノ・カネを呼び込む教育」の実現を産業界とともに目指そうとしている。
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