Pages Menu
Categories Menu

Posted on 2020年7月31金 in スクールニュース

スクールニュース vol.503

きっかけづくり、体験づくりつくし野ビオトーププロジェクト2020年7月)

7月11日の土曜日、つくし野ビオトーププロジェクトは今年度4回目となる7月の定例活動を行った。ジャガイモの収穫である。
昨年までの7月といえば、つくし野駅から南(横浜市側)に5分ほど進んだ里山を活動場所に自然体験「森で学ぼう! 森で遊ぼう!」が行われてきた。ところが昨年度末、その場所が公園となり環境が大きく変わった。新型コロナウイルス感染症は厳しさを増している。そのため前回に続いて毎年恒例だったプロジェクトは変更を余儀なくされてしまった。
一方で3月以降、参加者を分散させ時間も短く行ってきた活動を全員で集まり一斉に行う方法に戻した。屋外で行っていることもあるが、戻せる点はどこまでなのか、活動のいろいろな点を手探りで模索しているのが今ともいえる。

冒頭、活動を支援する東急株式会社からの「みど*リンク アクション」支援団体の認定証交付セレモニーが行われた

冒頭、活動を支援する東急株式会社からの「みど*リンク アクション」支援団体の認定証交付セレモニーが行われた

活動の主題は収穫だが、もう1つ興味深い話があった。野菜の花だ。
これまでの活動で収穫について書いたとき、「若いとき(成長時)に収穫して食べる」種類があることを書いたが、これらをそのままにしておくといわゆるトウ立ちが起こる。3月からの活動だけでもプロジェクトの専用畑ではたくさんの種類の植物が育てられていた。ナノハナ、タマネギ、キャベツ、ホウレンソウ、ブロッコリー…。名前が違うのだから種類は違うし、大きさも異なる。だけど花同士は同じ大きさにした写真を並べれば間違えてしまうほど似ているものもある。
これらを調べてみれば、同じ科や属に分類されるものだったり、品種改良されたものだったりすることが分かるが、それが姿かたち(しかも実物)をみることでよりわかる。栽培という視点に立てばトウ立ちは最早食べることができない、失敗だが、逆にこんな体験はできないし、追いかけて調べるきっかけもないだろう。何が教材になるかわからない、自然体験の奥深さがあった。

サツマイモに倣って袋栽培をやってみたジャガイモ。どれだけ土をかき分けても…イモが…ない

サツマイモに倣って袋栽培をやってみたジャガイモ。どれだけ土をかき分けても…イモが…ない

プロジェクトリーダーの小池常雄さん(環境カウンセラー)によると、ジャガイモは種芋のおよそ20倍を収穫できるといわれている。それならば持ちきれないくらいのジャガイモが地中で掘り起こされるのを待っていることになるが(疑ってしまいたくなるようなこと(↑)があったのだ)、緑色に変色したジャガイモは別にすることも念をおすようにいわれた。食中毒の原因となるためだ。
変色したジャガイモは地表に出ているが、収穫に夢中になってしまえばその区別もつかなくなってしまう。事前にそんな話を聞き、現場ではまず緑色のイモを集めて、収穫はそれからスピード感をもって進められた。この日も夕方から雨が心配されたからだ。

畑からは出てくる、出てくる。みんなで我を忘れてジャガイモを追いかける

畑からは出てくる、出てくる。みんなで我を忘れてジャガイモを追いかける

そして、やはりタネイモの20倍!! と思える量が収穫できた。失敗は年齢を重ねればいつでもできるので、子ども達には成功体験を積み重ねてほしい。1人ひとりの活動が制限されている今は、余計にそう思う。

5月に植えたサツマイモは大きく葉を広げている

5月に植えたサツマイモは大きく葉を広げている

過去のスクールニュース → http://www.schoolnews.jp/category/schoolnew
登録解除は上記サイト上部の「メルマガ登録解除」を選択してください。