スクールニュース vol.509
東京都 再生可能エネルギーを都立学校で使用
8月21日発表。都内の家庭からの卒FIT電力など再生可能エネルギー100%の電力を一部の都有施設で使用する「とちょう電力プラン」の供給事業者を出光グリーンパワー株式会社に決定した。令和2年12月から5年11月までの期間、1,000件に相当する5,000kWの太陽光発電による電力を11円/kWhで同社が買取り、都立の特別支援学校や廃棄物埋立管理事務所などに供給する。
特別な夏 カブトムシと夏(つくし野ビオトーププロジェクト2020年夏)
ブエノスアイレスで “TOKYO”と呼ばれた2013年のあの日から、2020年の夏は「特別な夏」になるはずだった。
世界の視線が東京に集まって一喜一憂する2週間が2回。人が持つ可能性に驚き憧れ、挑戦する姿に自らを重ね合わせて進む夏だ。しかし今、確かに注目されているけれど、東京に向けられる視線は限りなく厳しい。
「新しい日常」という手探りの日々から抜け出せない8月、夏休み最初の土曜日となった1日の午後、町田市立つくし野小学校視聴覚室でつくし野ビオトーププロジェクトによる定例活動「カブトムシ“研究会”」が行われた。7月25日から1週延期しての開催である。
例年、プロジェクトは夏休み最初の土曜日に「カブトムシ相撲つくし野場所」を開催する。子ども達は勝抜きトーナメントや早登り競争などに前年から育ててきたマイカブトを持ち寄り参戦。思い通りにならないカブトムシ(カブトムシもヒトも同じ命)をうまく導いて(ヒトが偉いわけじゃない)負ければ終わりのトーナメントを戦う(リセットボタンはない)。自然体験を通して命の大切さを学ぶつくし野ビオトーププロジェクトが初年度から続けているいわばシンボルの活動である。
また、1年(四季)のサイクルで卵から成虫、次の世代に命を引き継ぐカブトムシの生態を学び、親子で飼育にチャレンジ、翌年の参戦も促す自然体験の普及啓発の場ともなっている。そのためマイカブトなし、飼育経験なし、でも参加はO.K(むしろ歓迎)。プロジェクトもこの日のために新規参戦者用レンタルカブト(そのまま飼育用として貸与)を用意する配慮もしている。
ところが、7月下旬は新規感染者が急激に増加していた。近距離での活動には注意が求められるが、50cmにも満たない距離で向き合うのが勝抜きトーナメントであり、それをぐるりと取り囲んで一喜一憂するのがカブトムシ相撲だ。カブトムシの寿命なども考慮するとこれ以上の延期も難しいと判断したプロジェクトでは、今年のつくし野場所の中止を決断した。
それでも、プロジェクトの象徴であるカブトムシを通した自然体験の輪を広げるという活動の目的は果たしたいと企画されたのが、この「研究会」である。16名の参加は例年に比べれば少ないが、多くはマイカブト持参である。
研究会では、写真や映像でつくし野場所のこれまでを振返りながら、カブトムシの生態や育て方の説明がスタッフから行われた。この説明を通して、参加者はカブトムシで相撲ができる理由を知ることになる。その後、育てたカブトムシの大きさを競う「体重別選手権」のみを実施。そしてそれが終わるまでの時間を使って、希望者によるカブトムシ相撲体験が行われた。
残念ながら今年のカブトムシたちはその力を誇示することなく次の世代に引き継ぐことになってしまったが、命のサイクルはずっと続く。そして、初参加の家族がカブトムシの飼育に関心を持っていたのは、やはり引き継ぐという視点から嬉しいことに思えた。
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