スクールニュース vol.528 つくし野ビオトーププロジェクト2020年11月
みんな一所懸命
11月14日、つくし野ビオトーププロジェクトの第8回定例活動「畑のお世話:サツマイモを収穫しよう!」がプロジェクト専用畑で行われた。東京はあたたかい日が続き、この日も少し風が吹くけれど10月と同じ服装でよい日より。そんな天気も後押ししてか、35家族102人(スタッフ含む)がプロジェクト専用畑に集まった。
数日前からプロジェクトのブログは畑を覆う不穏な動きを発信していたが、予兆はその前から感じることができた。ネズミである。活動を通して「生物多様性:ヒトも他の生き物もみんな地球に生きる仲間=宇宙船地球号」を発信しているつくし野ビオトーププロジェクトは、畑で無農薬栽培を目指している。そのため、鳥や虫が餌場とすることもしばしばで、葉脈を残してきれいに食われたキャベツの葉をみることもできる。
そんな畑をネズミも見逃すはずはなく、畑のウネから頭を出しているサツマイモにかじりつく、穴を掘って食べる。食べられてしまう原因の1つは(5月の活動で)植えるときの「深さ」もあるそうだが、その前はカボチャのタネだけを食べた痕跡があり、体長10cmくらい(尾を除く)のネズミが畑を駆け抜ける姿も何度か目にした。この日は、サツマイモのツルを取り除いたときに丘状の巣をつくっていた跡も見つかり、ネズミがここに餌があると知っていることが分かった。
こうした動きを小池常雄プロジェクトリーダーは「餌をとることにみんな必死」という側面から説明するが、ヒトも自分達が食べるために育てることで必死。そうして、畑で互いの知恵比べが続けられ、収穫を迎えることができる。
そして小池リーダーは、サツマイモの育ち方・育て方の説明に続けてお菓子を取りだした。袋に書かれた商品名をテープで隠した「○○せんべい」は、見た目も味もエビせんべいで通じる。子どもは我先にと手を伸ばすけれども(アレルギーの関係もあって食べる前に種明かしをしています)、これは粉末状のコオロギが材料に使われている「コオロギせんべい」。続いてイナゴの佃煮も出てきた。どうしてこんな展開になったかというと、そう遠くない未来、世界では食料(特にたんぱく質)不足が予期されていて、その解決策の1つとして昆虫が注目されていることを知ってほしいと話す。
私達はもちろん、生き物はみんな食べることに一所懸命。収穫体験の楽しさと一緒に伝わってほしいことだ。
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