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Posted on 2022年6月07火 in スクールニュース

スクールニュース Vol.644

 

New education expo2022開催

6月2日、3日、4日、東京有明の東京ファッションタウンビルで、New education expo2022が開催された。今年のテーマは、「学びの未来を、共に拓く」である。
New education expoは、教育関係者向けのセミナーと展示会で、全国の教育現場、行政担当者、建築関係者等々、多くの参加者で毎年賑わいをみせる。
特に来場者の関心が高いのが、多様なプログラムが用意された各種セミナーである。学校施設のメニューがそろった6月2日に訪問した。午前の特別講演で登壇したのは、順天堂大学大学院 医学研究科 感染制御科学 教授 堀賢氏である。同氏は「次々と迫りくる国際的感染症に対して、学校は何を備えておくべきか?〜pandemic ready で強靭な学校を作る〜」をテーマに講演。感染症の伝播についての具体的な状況を解説した上で、具体的かつ効果的な社会的基準を設け備えることが、感染症に強い社会を作り、それは強い学校にも対応できることだと訴えた。
午後の講演1は、東洋大学名誉教授・教育環境研究所所長 長澤悟氏による「新しい学びを実現する学校施設の在り方について(新しい時代の学校施設検討部会 最終報告)」である。学校建築分野を長く牽引される長澤氏が、先般令和4年3月に、最終報告が公表された「新しい学びを実現する学校施設の在り方について」を丁寧に解説した上で、具体的な学習空間を示しながら、これからの令和の学校施設づくりについて話す講演となった。

多くの来場者が集まった長澤悟氏の講演風景

多くの来場者が集まった長澤悟氏の講演風景

午後の講演2は、「インクルーシブ教育の視点からみた学校施設づくり」。千葉大学大学院工学研究院 教授 柳澤要氏、呉工業高等専門学校建築学科 准教授 下倉玲子氏、福山大学工学部建築学科 准教授 佐々木伸子氏の3氏による講演。はじめに柳澤氏からインクルーシブ教育の現況などを総合的に紹介した。次に佐々木氏が、国内の特別教育、施設について具体的な事例をあげながら、わかりやすく解説。最後に下倉氏が、これまでの海外における調査データを元に、貴重な写真などを表示しながら、今の世界と日本の特別支援学校について考察した。多様な視点から特別支援教育、そしてその施設を考えることのできる素晴らしい講演となった。参加者も熱心に耳を傾け、講演終了後には、行政関係者から積極的な質問も飛び出していた。

会場展示風景

会場展示風景

なお、今回のセミナーはオンタイムで札幌、帯広、旭川、仙台、名古屋、福岡の各サテライト会場でもリアルタイムだ上映開催された。6月10日、11日には大阪でも開催される。

 

月刊スクールアメニティ編集部 神奈川県平塚市の移転改築校を訪ねて思い起こしたこと

先日雨天の中、神奈川県の代表的河川である相模川の河口付近、平塚市立の移転改築校を訪ねました。その際、JR東海道線平塚駅の手前、茅ヶ崎駅に停車した時に思い出したことがあります。茅ヶ崎といっても、あのサザンオールスターズの桑田圭祐さんのことではありません。約半世紀以上前に遡りますが、当時「乗り鉄」気取りでメイン路線から枝葉のように伸びる路線に惹かれ好んで乗車していたことがあり、そんな路線の一つがJR相模線でした。
相模線の厚木駅は、当時から小田急線の高架下にありました。当時、通学で利用していた小田急線の各駅停車中にふと時間もあったので、相模線に乗車することにしました。厚木駅は、厚木市にあるのではなく現存の海老名市にあります。ご存知かと思いますが、厚木市にある厚木駅は、相模川を渡った小田急線の本厚木駅となり、ですから本厚木との名称なのかもしれません。
この相模線は、設立当時は神中鉄道といい、現在の相模鉄道の一部です。この鉄道の原点は相模川の砂利の運搬のためであったのが面白いです。
当時、この鉄道に、厚木駅から乗車して小さな旅をし、この路線の茅ヶ崎までの駅名に何だか心惹かれました。特に、社家、宮山、倉見、寒川といった駅名を覚えています。また、相模川に沿って見える丹沢大山山系とその後ろの富士山は絶景でした。今でも望むことができるのでしょうか?今回の取材先の平塚側の小学校校長先生は、天気に恵まれれば、それが遠望できる風景だと言っていました。さらに、この一帯の地名(駅名)は、寒川神社(相模一宮)に由来するとも言っていました。
この相模線の一方の出発駅となる橋本駅(東京/八王子市)は、リニア新幹線の東京・品川駅を発車して第一番目駅となると決まっているとのことです。あの当時、私が初めて乗車した時は、ローカル線のせいか、かなり寂しく、物悲しい鉄道だった気がします(私自身、若い時の心迷いがあったのかも、ですが)。
最後に、個人的ではありますが、今回の取材先に行くために利用した列車の駅名で、数十年前の記憶が鮮明に蘇ってきたことに驚いています。また、この出来事を通して、自分も年をとったことを再認識させられました。

 

 

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