スクールニュース vol.330
体験から得る学び(つくし野ビオトーププロジェクトシーズンⅫ3月、土曜子ども広場友・遊特別体験会)
今月は、体験を通した学びを2つ紹介したい。
1つ目は、つくし野ビオトーププロジェクトの3月の定例活動「ジャガイモを植えよう!」である。
予定日が降雨のため翌日(11日)に行われた。年間を通して植える機会は何度かあるが、3月はベビーリーフやジャガイモなど、収穫までの期間が比較的短いものを植える。植えた記憶を思い出す間もなく収穫できるとともに、プロジェクトでは、来月から始まる13年目の活動に初めて参加する子どもの収穫体験でも使う。
12年目もこの日が最後。活動はスムーズに進み、程よく育ったナガネギなども収穫した。野菜の収穫は何度やっても興奮するようで、「(野菜の)根についた土は落とす!」と注意する小池さん(プロジェクトリーダー・環境カウンセラー)の声は最後まで止むことがなかった。
ところで、スタッフが準備中にたい肥置き場でカブトムシの終齢幼虫を発見した。その数およそ50匹。希望する参加者に分けようと土を入れた容器に幼虫を集めておいた。配布時、飼育ならばありえない密度で出てきた幼虫に「かわいい~」と興奮する子どもの歓声に混じって「キャっ!」と甲高い悲鳴。
発したのは「知ってはいたけど見るのは初めて。しかも想像より大きかった」と驚く女性の保護者。続く会話を聞いていると、参加を通して体験を積んでいるのは子どもだけではない様子。未体験の大人が、子どものころにできたはずの体験を取戻す機会になっているとも感じた。
2つ目はその翌週(17日)。小平市中央公民館を訪れた。開かれたのは、小中学生に様々なふれ合いや体験の機会をと同館が取組んでいる「土曜子ども広場友・遊」の特別体験会「3Dプリンターで作ってみよう」。PCでネームプレートの設計図作成を体験、参加者は後日3Dプリンターで印刷された実物を受取る。教育現場のICT 環境や取組をトータルにサポートしている富士電機ITシリューション株式会社協力のもと、小学生を対象に午前と午後の2回行われた。
会場となった公民館の学習室には、1人ひとりが使うタブレットPCが並べられ、参加した児童は、教育用に開発されたCADソフトを操作する。プレートの選択から名前入れ、一緒に入れるマークの選択・配置など順を追ってデザインしていく。こうしたPC上での指示が1つひとつまとまっていくプロセスが楽しかったと参加した児童の1人は話してくれた。
また、会場には印刷中の3Dプリンターやプログラミング学習のソフトで動くロボット、VRを体験できる機材なども揃えられた。体験会の後にはこれらの展示会も行われ、関心を持つ市民も参加した。ちょっと触って次とすべてを見ようとするのではなく、お気に入りを見つけてずっと触り続ける子どもが目立つ。そう遠くない未来には誰もが知っていそうなテクノロジーを体感し、スタッフと話し込む大人や、「私の方が楽しかったかも」と話す保護者もいた。
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