日本で初の「盲、ろう、知的」障害併設特別支援学校「新潟県立新潟よつば学園」を訪問して思う 月刊スクールアメニティ編集部
スクールニュース vol.682
今週久しぶりに日本海側の新潟市の学校を取材した。今回の取材校の中で特に注視した学校が「新潟県立新潟よつば学園」だ。同時に何校か取材したが、前記の学校以外が注目に値しない学校ということではないので誤解しないでほしい。

この時期の新潟地方は、やはり天候が不順であった。地方取材の場合、前々から各教育委員会、学校に取材の依頼をしているため、悪天候であっても予定の変更が難しい状況がある。取材中の天候は、寒く、雨が降ったり、また、曇り空の雲の割れ目から青空が見えたと思ったら一転して冷雨が降るなど、荒れ模様であった。訪問先の学校の校長先生を始め、管理者の方々が一様に、この時期の新潟は天気が不順だと云い、これから豪雪期を迎えると話してくれた。
天気の前置きが長くなってしまったが、今回は朝一からの取材予定が入っていたので、前日に新潟市内のホテルに投宿した。何かの縁なのか、ホテルで配布の新聞に目を通していると、皆さんもご存じかと思うが、北海道千歳出身のろうの女優としても知られる忍足亜布希子さんのコラムが掲載されており、今回の取材校の一つがよつば学園という縁もあって読み込んでしまった。彼女は、「障害者」と云う表現が好きではなく、ご自身を「ろう者」と云う。聞こえる人は「聴者」という言葉を使用しているとのこと。社会的少数者の「ろう者」は、コミュニケーションの手段を手話とするだけで、重複ハンディキャップがなければ、健康であり、普通の方と何ら変わりないという。だから皆さんも手話を知ってもらいたいと云っており、何か考えさせられるコラムでもあった。
このコラムを読んで、新潟県立新潟よつば学園の取材にのぞんだ。私自身、長年学校施設を取材して全国を歩いてきたが、数十年の中で盲・ろう学校の取材は、2~3校であったろうと記憶しており、また、どこも単独校だったため、盲・ろう、さらに知的障害併設校が教育や学校経営などが、円滑にできるのか、大いに興味を持った次第である。
同校の岡村浩之校長先生によれば、同校の校章「シロツメグサ」は手をつないでいる手話の形を示している。この手話は「友達、仲間」を表す。

これまで別の学校で学んだ障害種が違う子ども達も「よつば学園」の新たなる3部門の教育を一つの校舎の中で共に学び、共生社会へ、自立と社会参加を確実に身に付ける教育を推進することによって、社会での真の「インクルーシブ教育」の場にしたいとしていた。
同校の記事は、今後のスクールアメニティに掲載する。
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