“森の中の学校”「東京・豊島区立池袋第一小学校」を取材して 月刊スクールアメニティ編集部

スクールニュース vol.679
区制90周年を迎え、SDGsへの優れた取組を行う自治体として「SDGs未来都市」に選定された東京都豊島区。「自治体SDGsモデル事業」にもダブル選定され、持続可能なまちづくりをテーマに沿い、学校施設でも具現化した。
SDGsを区制の目標にする東京・豊島区上池袋地区の木造住宅密集地に、地域のみどりのオアシスともいえる“森の中の学校”が、2022年9月1日に開校した。
豊島区立池袋第一小学校は、ICT環境など先進的な教育環境も充実している。同校新校舎の詳しい情報は今後のスクールアメニティ誌の中で紹介するが、今回のスクールニュースでは、同校の施設整備の大テーマである“森の中の学校”づくりを中心とした学校及び地域へも貢献するみどりの環境整備をお伝えする。
多くの樹木や花があふれるみどりの新校舎は、まさに、東京・豊島区が目指す「SDGs未来都市」にふさわしい持続可能な地域社会を担う、みどりの学校・施設と云ってもいいだろう。豊島区が「グリーンとしま再生プロジェクト」の中で区内を結んでいる「みどりのネットワーク」。池袋第一小学校の新校舎は、その拠点の1つを担っている。
南面から望む5階建校舎はみどりをテーマにする学校の顔でもある。また、北側は児童遊園「ひばりがや広場」を学校用地に組み込み、ケヤキ、サクラなどの下で地域の人びとも憩い、語らう広場となっている。その他、校地外周を多くの高中低木が廻っており、あわせて四季折々の季節感を演出する多様な草花も植えられている。
各階のバルコニーにも低木類が植栽され、周辺の特別教室、普通教室からも植物の観察が可能になっている。3階の理科教室側には、ビオトープのほか田んぼも設けられ、食べられる実のなる木も植えられている。「来年は、この田んぼに稲を育てお米を収穫したいと思っています」また「ビオトープにはやごが育って池一とんぼが周辺を飛びかかってくれるのが楽しみですね」と同校、内田典子校長先生(談)。
このみどり豊かな草花、樹木については、当然、管理運営費も計上しているが、地域のボランティア組織との連携も始まり、同校のみどりの環境を育て維持してくれることになっているとのことだ。
“森の中の学校”をテーマとする同校は、「SDGs未来都市としま」を象徴する学校施設といってもいいであろう。また、上池袋地区のみどりのランドマークとして、5年後、10年後と成長したみどりでその姿が変わっていくのも楽しみだ。
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