「第16回キッズデザイン賞」優秀作品発表/守口市立さくら小学校(昭和設計)が特別賞を受賞
スクールニュース vol.672
2022年9月28日(水)、キッズデザイン協議会(会長:坂井和則 凸版印刷株式会社取締役専務執行役員)は、「第16回キッズデザイン賞」の表彰式とシンポジウムを六本木アカデミーヒルズ49で開催した。
第16回となる今回は、リアルとオンラインの同時開催であったが、表彰式には受賞者や報道関係者が会場いっぱいに詰めかける盛況ぶりで、36点の優秀作品の賞状発表が行われた。

今回は、応募383点の内、214点が受賞。作品のポイントとなったキーワードは、「地域」。受賞作品を通して、子育ての孤立化が社会課題として意識され、その解決のために地域社会で子どもを育むことが、地域そのものの再生や成長、活性化につながっていることが見受けられたという。また、応募作品の多くが当たり前のこととしてSDGsを意識しており、キッズデザイン賞とSDGsのつながりの強さ、親和性も見てとれたという。
最優秀賞である内閣総理大臣賞には、茨城県にある「なないろこまち」(黒田潤三アトリエ/なないろレディースクリニック)が選ばれた。同作品は、産婦人科クリニックを核として、つながりを生むまちづくりを目指した施設群。赤ちゃんを産む前に診察する外来棟、赤ちゃんを産み、産後に静養する入院棟、そして、赤ちゃんや育児によってつながることのできるカフェや託児、ホールを有するコミュニティ棟、小児科・産後院のあるアネックス棟からなる施設群だ。これらがそれぞれの用途の枠を越えて小さな町を実現しているような施設であり、地域に人々を引きつける魅力ある施設として、「この地域で子どもを産み育てたい」「知り合った人々とつながりたい」と感じさせる、触れ合いを大切にした良質な取組が素晴らしいとの高い評価を受けた。
今回、学校施設で審査員長特別賞(子どもたちを産み育てやすいデザイン)を受賞したのが、「守口市立さくら小学校 学校全体が学びの場―地域住民も含めたみんなの学校-」(昭和設計)である。同校は、地域の交流機能を担う施設としての活用、学区のコミュニティの中心となるような学校づくりが目指された。まちの機能を小学校に集約することで、住民が集い子ども達を見守り、育てることにつながる取組みが高く評価された。また、学校全体に子ども達の興味や関心を広げるアイデアが施されており、子どもが主体的に学び、活動できるという点も大きな特徴となっている学校である。詳細については、ぜひ月刊スクールアメニティ2022年4月号(433号)を参照してもらいたい。

同日午後のシンポジウムでは、「キッズデザイン開発ストーリー2022」というテーマで、最優秀賞、優秀賞受賞9団体による開発経緯や作品の紹介、審査委員による受賞ポイントなどが語られた。
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