スクールニュース vol.275
編集部より 日本で最初の木造3階建校舎「羽黒高等学校」を訪ねて
出羽三山の一つ、羽黒山の入口、大鳥居近くにある羽黒高校の木造3階建て校舎を先週末の7月1日(土)、同校事務長さんにお願いして取材の下見のため見学してきた。
新校舎は、2015年8月に建築基準法が改正され、準耐火構造の木造3階建て校舎が可能となり、最新の基準法で設計されたものだ。日本で最初の木造3階建校舎である。同校舎に利用された木材は、同校が所有する学校林や創立者の私有林が多く活用され、また地場産材が生かされている。
2015年の建築基準法の改正では、延床面積3,000㎡超の建物であっても、3,000㎡以内ごとに耐火性の高い壁などで区画すれば耐火構造等以外の建物にできることや、3階建て学校等については一定の延焼防止装置を講じた1時間耐火構造の建築物とすることができることから計画されたということだ。
校舎は、延床面積約5,500㎡であるが、階段、トイレ等のコア部分をRCとし、1,300㎡ごとに耐火構造をはさむことで耐火基準をクリアした。外観は耐火サイディング材を採用した。化粧していないので木々しさは感じられないものの、内部の構造用集成材を利用したラーメン工法を採用。また、床スラブの一部にCLT(直交集成板)を利用している。カフェテリアの天井2階床一部が国産杉材のCLT床である等、木の香る木々しいものである。
余談であるが、当日は鶴岡市の庄内酒まつりに遭遇し、庄内の地酒も堪能させていただいた次第である。羽黒高校近くの大鳥居は、羽黒街道の羽黒修験の入口、堂々と街道をまたぐ鳥居である。残念なのはRC造であることだ。
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