スクールニュース vol.338 編集部から
地域がつくる学びの機会(つくし野ビオトーププロジェクト2018年4月)
13年目のつくし野ビオトーププロジェクトが好天の4月21日(土)、町田市立つくし野小学校の視聴覚室で始まった。都市近郊に暮らす子ども達に自然体験を提供しようと、平成17(2005)年に小学校と地域の協働で始まった取組である。
創設者である学校長の異動後は、同校の元保護者である小池常雄さん(環境カウンセラー)を中心とした地域が活動を引継ぎ、毎月の定例活動と不定期の特別プログラムをあわせた年間20回ほどの活動を行っている。この間、地域では子ども達が自然体験を得る機会が限られてきたようで、近年のプロジェクトの参加者は就学前児童を中心に増加傾向を見せている。
運営側も支援を申し出る人が地域の外からも現れるなど、自然体験を軸に人のつながりが広がりを見せている。この日もプロジェクト支援者とのつながりで、環境・農業を学ぶ現役大学生が参加。自作の紙芝居で子ども達に生物多様性を説明した。このテーマは小池リーダーも活動のたびに繰り返し説明する内容で、子ども達の年齢を考えると実感するには難しいテーマだ。しかし、瞬きも忘れて紙芝居に見入る子ども達の様子からは、「大切なことは無意識のうちに伝わっているのでは」と思えた。
毎年4月はオリエンテーション「さぁ、今年はなにやろう?」と題して、プロジェクトの趣旨や安全確保などの説明を行う回が設定されている。加えて近年はお試し体験として、前年度に畑に植えた作物の一部で収穫活動も行う。そのため、初参加の子(と保護者)だけでなく、継続している家族も参加して、自分が植えた苗、蒔いた種の成長した姿を確認する。そしてそれを獲って食べる。
サプライズとして行われたタケノコ掘りの場所は、いつも見るバス停の裏山。ここは、開発前のつくし野の原風景が残っている場所で、自然や地域と自分がどのようにかかわりをもっているのか、小池リーダーや顧問の中村一幸さんの説明を聞きながら、子ども達はタケノコを探し回っていた。
13年目のプロジェクトは次回から本格始動。「植える」から「食べる」までの「植える」を体験。サツマイモの苗(ツル)を植える。
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