Pages Menu
Categories Menu

Posted on 2018年8月24金 in スクールニュース

スクールニュース vol.360 編集部より

 

今年の甲子園を沸かした秋田県立金足農業高等学校が注目。職業としての農業・農業教育にも目を向けてほしい

今夏の全国高等学校野球大会で甲子園を沸かせて決勝戦で惜しくも負けた秋田県立金足農業高等学校にちなんだ、農業・農業教育について考えてみたい。
全国の国公私立高等学校は4,879校ある。その内、公立の農業系学科設置を含めた農業系高校は298校で、全高校数の僅か6%強にすぎない。今回の金足農業高等学校の準優勝の快挙は、地元秋田県のみならず、日本の農業高校に明るい光をもたらし、農業・農業教育が注目されたと言っても過言ではない。
日本の農業生産率は8%で、農業就業人口も1960年から今日までに、1,196万人から200万人と下がっており、その割合は総人口の約2%となっている。食料自給率も79%から41%へと極端な下降線をたどっている。一方、わが国の少子高齢化に伴い、65歳以上の高齢農業者の割合は10%から61%へ上昇し、第2種兼業農家の割合も32.1%から61.7%へと増加している。これに拍車をかけているのが、人手不足とともに、若者の間では稼げない、きつい、などの従来の農業に対する負のイメージの定着ではないかと推察する。このままでは「農業」という職業が衰退する一方である。
国民の注目の的となった金足農業高等学校の快挙をキッカケに、農業・農業教育を再認識し、農業経営者、教育関係団体、関係企業、学生などが連携し、若者の就農までつなげる取り組みの一体的な支援を考えることも重要ではないだろうか。その結果、多くの若者が興味を持って自ら選択する職業となっていくことを切に願いたいと思う。
今後、本誌「月刊スクールアメニティ」でも、東日本大震災で被災した宮城県立宮城農業高等学校の復興再生した見事な校舎を掲載する予定。

宮野農業高校全景:教員撮影

宮野農業高校全景:教員撮影

昇降口前アプローチ

昇降口前アプローチ

今年の末くらいに、宮野農業高校ブランドの牛乳を発売予定

今年の末くらいに、宮野農業高校ブランドの牛乳を発売予定

 

過去のスクールニュース → http://www.schoolnews.jp/category/schoolnews/
登録解除は上記サイト上部の「メルマガ登録解除」を選択してください