Pages Menu
Categories Menu

Posted on 2019年10月11金 in スクールニュース

スクールニュース vol.443 災害多発時代の話題の技術

 

災害時の避難所生活で求められる生活環境対策に、 温水シャワー設備に期待

東日本大震災、熊本地震などや、異常気象による強い台風の発生、集中豪雨などが日本のみならず世界的に頻発している。地震災害については、地球自体の地殻変動や、火山噴火などによって予期せず起こる自然災害であるが、頻発する強い台風、集中豪雨などは、地球の温暖化が原因であるとされている。地球温暖化は、主に人間の活動が生み出す温室効果ガスによってもたらされていることは、もはや疑う余地がないのである。この地球温暖化による影響は、単に気温が上がることにとどまらず、世界各地でもその影響とみられる変化の傾向が、すでに生じていることでわかっていると思う。近年発生する災害は規模が大きくなるケースが多く、その発生状態も様々である。どのような災害においても、学校などに避難所が開設されれば、その避難所には、乳幼児から大人、老若男女、障碍者、妊産婦や外国人まで、様々な方々が生活を送る場となる。その結果として、相対的に避難所では不自由な生活が強いられることになるわけである。
しかし、災害時の避難所といえども、すべての人々がいかに自分らしい生活を送ることができるかどうかということは非常に大切なことである。
今回のスクールニュースでは、避難所に備えるべき施設整備の課題として注目したいのだが、災害用シャワーパッケージ「WOTA BOX for Shelter」である。
災害時避難所で特に課題とされるのが、トイレ問題とともに、避難生活が経過すると避難生活者の入浴問題である。災害時の避難所となる学校体育館などには、最近シャワー設備を地域開放用含め設置されてきているが、災害時の断水、停電などによって使用が不能となる場合が起こる。また、入浴施設は避難所に設置されていないので、自衛隊の入浴支援、自治体やNPОなどまでの送迎サービスなどが行われるが、総じて避難者は入浴などに苦慮している例が多い。また、入浴支援者がいなかったため、何日も入浴ができなかったとの被災地での意見もみられる。

水循環システム「WOTA BOX」

AI水循環システム「WOTA BOX」

そこで災害用シャワーパッケージ(WOTA株式会社製)が注目されている。「WOTA BOX」はシャワーをはじめ様々な水回り設備に持続可能な水循環システム。AI水循環の技術により、水を高い効率でろ過して繰り返し循環させることで、シャワー50ℓあたりの排水を1ℓ以下に抑えられるため、100ℓの水で約100回のシャワー入浴を実現した。配管工事が不要で電源(再生可能エネルギー・発電機)が確保されれば、短時間で設置でき快適な水が使用できる。
本製品、キット(システム)は、災害時の避難所への常備が期待される。AIによる水監視・管理により、常に安全な水を利用できる。
2018年7月の岡山倉敷市真備町水害時の避難所でも稼働支援した。また本年の台風15号の被害者支援の要請を受け、神奈川県鎌倉市、千葉県富津市、鋸南町、多古町においても支援活動で入浴サービスを行っている。

鎌倉宮(二階堂)

鎌倉宮(二階堂)

富津市市民会館(湊)

富津市市民会館(湊)

台風15号被災地避難所への支援提供 (※いずれも写真はWOTA株式会社提供)

 


新刊書籍 2019年9月25日発売
○月刊スクールアメニティ別冊版 教育施設要覧/便覧2019年度下期版はこちらから


 

 

 

過去のスクールニュース → http://www.schoolnews.jp/category/schoolnews/
登録解除は上記サイト上部の「メルマガ登録解除」を選択してください