Pages Menu
Categories Menu

Posted on 2019年11月22金 in スクールニュース

スクールニュース Vol.455

 

文部科学省 事例集「これからの幼稚園施設(2019年6月)」を公表

文部科学省は、幼稚園教育要領の改訂や社会状況の変化等に対応するため、平成30年3月に幼稚園施設整備指針を改訂し、周知を進めてきた。同省は、令和元年10月25日、同指針改訂についての理解を高め、全国各地における学校施設づくりの参考となるよう事例集をとりまとめ公表した。事例集では、各幼稚園等施設の解説に加えて、施設設置者の思い、実際に施設を利用している教職員の声を、豊富な写真や図とともに紹介することで、教職員や保護者をはじめ、幼稚園関係者に幅広く関心を持ってもらえるような編集が行われている。
幼稚園施設整備指針改訂の概要では、基本方針を、○自然や人、ものとの触れ合いの中で遊びを通した柔軟な指導が展開できる環境の整備、○健康で安全に過ごせる豊かな施設環境の確保、○地域との連携や周辺環境との調和に配慮した施設の整備、とし、さらにこれからの幼稚園施設整備において重要となる7つの視点をあげている。1.幼児自身の興味や関心に応じて様々な活動が展開される屋内環境整備 2.自然との触れ合いや体を使った遊びができる屋外・半屋外環境整備 3.障害のある幼児など特別な配慮を必要とする幼児に対応した施設整備 4.教職員の活動を支えるための施設整備 5.家庭や地域等の連携・協働を促す施設整備 6.安全を確保しつつ自発的な遊びを誘発する施設整備 7.教育活動の変化に対応できる施設整備事例集では、これらの重要な視点から整備された幼稚園等4園が、教育方針や、施設規模・幼児数等の基本データ、設置者の視点、図面や写真を元にした解説などによって詳しく紹介されている。4園の事例の内、東京都中央区にある豊海幼稚園の特徴を見てみる。
豊海幼稚園は、都心部に建つ小学校と複合化した幼稚園である。施設規模は大きくRC造地上5階地下1階建、幼稚園は1階部分に配置されている。小学校と複合化されていることで、幼・小それぞれの遊び、学習の様子をお互いが感じ取ることができる。園庭は、幼稚園・小学校ともに専有部分を設けているが、運動会などの際には全面使用するなど柔軟な運用を行っている。2階バルコニーが1階幼稚園の庇となることで、雨天時には半屋外空間として子ども達の活動場所になり、また、保護者の送迎時のたまりの場としても有効に機能している。園内は、ワンフロアに保育室・遊戯室・多目的室がならび廊下でつながる。吹抜け大空間の遊戯室は可動式の舞台が設置され、行事や発表会など多様な用途で活用されている。小学生は、遊戯室2階にあたる部分の丸窓から遊戯室の様子を見ることができる魅力的なつくりとなっている。

都会の青空に映える中央区立豊海幼稚園外観。庇がかかる1階部分が幼稚園。バルコニーの庇下は、気持ちのよい半屋外空間

都会の青空に映える中央区立豊海幼稚園外観。庇がかかる1階部分が幼稚園。バルコニーの庇下は、気持ちのよい半屋外空間

 

 

過去のスクールニュース → http://www.schoolnews.jp/category/schoolnew
登録解除は上記サイト上部の「メルマガ登録解除」を選択してください