スクールニュース vol.513 編集部より
千葉県南房総市七浦地区 医療施設に、関連施設と地域施設などを併設した廃校活用
少子高齢化で、改築後わずか15年で廃校となった旧七浦幼稚園・七浦小学校の木造校舎を医療法人と地域の連携のもと、医療施設などと地域コミュニティ施設などを併設して見事に再生。
「ななうら」(七浦診療所・ななうら横丁か~べえ~・くーべぇ~、七浦薬局スマイル)
旧千倉町七浦小学校(現南房総市)が、2013(平成25)年に少子化に伴い廃校となった。同校は築後わずか15年で廃校を余儀なくされた。当時としては、近代的な木造校舎(本誌2002年7月号掲載)であった。
南房総市は、廃校となった同校を活用するためのテーマとして、利用者が集まりやすく、医療、食、介護、保育など地域の人々びとが生活する上で不可欠な機能をまとめて提供できる施設に転用することをねらいとした。そのテーマは「七浦プロジェクト」で、提案したのは医療法人社団 桂七浦診療所 NPO法人ななうら、有限会社スマイルファーマーグループの廃校活用事業者に決定した。
全国的に、小学校施設は、元々地域コミュニティの中心にあり、地域の人びとも子ども時代に通っていたもので、地域の人びとにとっても通いやすい立地にある。また、土地勘もあり高齢者にとっても違和感なく利用ができる。七浦地区においては、交通手段の問題や商店の減少により買い物弱者が増加するなど、過疎地域の特有の課題もあった。そのため、七浦プロジェクトは、少子高齢化の進む地域において、医療・介護などと、買い物などをはじめとする生活の利便性の向上が図られたことで、地域の人びとにとっては喜びの声が上っており、医療施設をはじめ七浦診療所には新たに皮膚科も新設されるとともに、ショートステイなども行う介護施設も運用開始予定となっている。
まさに、全国的な少子化によって廃校も多く発生する中で、旧七浦幼稚園、旧七浦小学校の“七浦プロジェクト”は高齢化時代の地域活用に一石を投じる好プロジェクトと言っていいであろう。
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