スクールニュース vol.545 つくし野ビオトーププロジェクト2021年2月
自然を見る目を養う体験/つくし野ビオトーププロジェクト
1月は鳥の巣箱という道具を使って鳥の営巣がどのように行われるのか、本物をその目で確かめた。では自然の中ではどうなのだろう。そして鳥に限らず自然では何が起きているのか(見えるのか)。身近にある自然を歩き、観察するプログラム「春を探して~里山ハイキング」がつくし野ビオトーププロジェクト2月の定例活動として行われた。
2月20日土曜日の午後、集合場所には就学前から中学生までの子ども39人とその保護者にスタッフの合計77名が集まった。2月の活動としては15年間で最も多い参加者だったという。晴れるのはあたたかくて嬉しいが、なぜか毎年この日は風が強い。
東京都町田市のつくし野地区は住宅地として開発されたが、鉄道や国道を挟んで隣接する横浜市の長津田地区は今でも昔からの自然が里山や寺社の敷地内に残っている。それらをつなぐように、町田市立つくし野小学校(スタート)からつくし野セントラルパーク(ゴール)まで、直線距離ならば数百mを数kmかけて大回りする。それがこの日のプロジェクトだ。
目に映る、視界に入る自然から何を見つけてほしいか。安全確認も兼ねた下見をし、さまざまな資料も調べ、その中の1つを参考にプロジェクトはイラストビンゴ【つくし野版】を作成して子ども達に配布する。子ども達はビンゴの課題とスタッフの解説を手掛かりにあちこち目を動かす。花や葉など近い場所にあるものは見つけやすいが、巣の類はなかなかそういうわけにはいかない。動植物の名前ももちろん、「ここにありそうだ」という目をもてるようになることが大事だし、分かるようになると楽しいだろうと、繰り返し見ていると感じるようになる。
また、繰り返し参加していると、同じコースを回ることでの変化も分かるようになる。雑木林がきれいに整地されていたり、建物が建て替えられたりする一方で、管理が途絶えて無秩序になってしまいそうなところもある。参加するタイミングや年齢でその時なりの感じ方ができるのだ。今年の道のりでは何を目撃したか。プロジェクトのブログでは3回に分けて紹介しているので確認してほしい。
さて、ゴールまで3時間、およそ5kmを歩ききった参加者をさらなるプログラムが待っていた。食べごろ野菜の収穫である。2週前の2月6日にも特別活動として行われたが、作物の成長は早い。ヒヨドリ達のご馳走となってしまう前にヒトがいただくわけだが…一体どこにそんな力が残っているのか。みんな元気に収穫を始めている。
過去のスクールニュース → http://www.schoolnews.jp/category/schoolnews/
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