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Posted on 2021年8月27金 in スクールニュース

スクールニュース vol.585

 

学校の教室(学習空間)が、ようやく本格的にフレキシビリティのある学習空間へ向けて、変革始動するか

学校施設の在り方を検討する文部科学省の有識者会議より、全国の国公立私立学校の普通教室の基準面積を広げるよう、学校設置者(国、都道府県、区市町村及び、私立学校管理者など)に促す方向が示される。
文部科学省は、小中学校などで、GIGAスクールの推進に伴いデジタル機器の本格的導入により、将来的に教室(学習空間)に余裕がなくなるとして、教室面積を拡大する提言を中間報告(案)について大筋で了承した。

オープンスペースも活用できる新しいタイプの普通教室

オープンスペースも活用できる新しいタイプの普通教室

古いタイプの普通教室

古いタイプの普通教室

公立小中学校の普通教室の約70%が65㎡未満である。これまでの教室の広さについて、国の基準はないが、昭和25年(1950)年に作成された「鉄筋コンクリート造校舎の標準設計」において、7×9mというプランが示され、その後、今でもこの空間が普通教室の基本となっているのが現実だ。また、その基準より、全国一定レベルに学校を整備できるように、量的整備に対応するために、いわゆる片廊下形式の教室配置による校舎が標準設計として示され、この形式が全国で造られたのである。さらにこの教室面積は、明治28年(1895)に文部省から刊行された「学校建築図説明乃設計大要」で示された四間(7.3m)×五間(9m)という間取りが元になっているようだ。いずれにしても学校の教室の広さは、あまり変わっていないのである。
このように普通教室や学習空間の本格的変革のきざしが起きてきたのも、あの1950年代から新しい日本の学校建築を片廊下型校舎の定型を脱却する新しいタイプの学校建築を提案してきた故長倉康彦先生の一周忌を迎える時期だというのも何かの縁かもしれない。

 

 

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