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Posted on 2021年12月07火 in スクールニュース

スクールニュース vol.602 つくし野ビオトーププロジェクト2021年11月

 

植える子採る子(つくし野ビオトーププロジェクト2021年11月)

秋というにはやや寒く、冬と呼ぶにはまだちょっと。11月13日土曜日の午後、つくし野ビオトーププロジェクトは、定例活動「サツマイモの収穫」を行った。毎年恒例のいわゆる「イモほり」。参加した48人の子どもは収穫だけでなく、その跡を再度スタッフがすぐ耕してウネをつくり、タマネギなどを新たに植えた。
プロジェクト専用畑のタープ。子どもを座らせ大人はその周囲で立っていたけれど、それでも少し狭いくらいの人数(計83名:スタッフ含む)が集まった。5月に植えたサツマイモを半年後の11月に収穫するプログラムで、今年は25人の子どもが200本以上の苗を植えた。苗といっても見た目は先端が葉のツルに過ぎず、これのどこからあのサツマイモが実るのか。就学前や低学年の子どもには想像しがたい出来事であり、都市部では触れる機会の少なくなった土に触れる(汚れる)機会でもある。そのため植えた子は当然のように参加しているのだろうと思ったが、小池常雄プロジェクトリーダーの問いかけ(「5月に植えた子!」に応えたのは片手の指くらいだった。
(植える、採る)経験の有無にかかわらず等しく体験を提供するために小池リーダーが子どもたちに見せるのが、腐葉土袋で育てたサツマイモ。5月には「自宅でもやってみよう」と参加者に苗を配る実践でもあり、イモが土の中でどうなっているのか、土の上で葉はどのくらい育つのかなどが分かる教材ともなる。このように、話す以外の方法も含めて子ども達はサツマイモの説明を聞くが、改めて、実体験には及ばないと感じたのは、いざ収穫を始めてからだった。

腐葉土袋で育てたサツマイモを見せる。「やってみよう」と苗を参加者に配るのは、サツマイモを育てることが決して難しくはない(と言われている)からだが、今年の実りは少し小さかった

腐葉土袋で育てたサツマイモを見せる。「やってみよう」と苗を参加者に配るのは、サツマイモを育てることが決して難しくはない(と言われている)からだが、今年の実りは少し小さかった

参加した子どもには未就学から6年生まで年齢差があるため、掘るにあたって未就学と小学生に分けて畑の両端から中央に向き合った。小学生はスタートとともに一気に掘り始め、初めてと思われる子も周りに引っ張られるように掘る。しかし、未就学の子はそうはいかない。イモは土の中だから目の前は土だけ。そのため何をしてよいのか分からないようで、手が動かない。隣同士見合ったり、保護者を探したり。ところが、保護者やシャベルでウネを崩す大人に言われてスコップを動かし始めると一心不乱。今度はイモを見つけるまで止まらなくなる。

掘りはじめ、恐る恐る土を崩す未就学の子ども達。掘っていくうちに、ひょろっと出ているツルが手がかりになることにも気が付く

掘りはじめ、恐る恐る土を崩す未就学の子ども達。掘っていくうちに、ひょろっと出ているツルが手がかりになることにも気が付く

畑からは子ども達が抱えるような大きさのサツマイモがたくさん掘り出された。早くつかみたい、と焦ったスコップがイモに傷をつけることもあるが、それもまた経験

畑からは子ども達が抱えるような大きさのサツマイモがたくさん掘り出された。早くつかみたい、と焦ったスコップがイモに傷をつけることもあるが、それもまた経験

サツマイモが植わっていた場所に、今度はタマネギを植える。1本1本丁寧に。来年の5月ごろ、こぶしより大きなタマネギが収穫できるはずだ

サツマイモが植わっていた場所に、今度はタマネギを植える。1本1本丁寧に。来年の5月ごろ、こぶしより大きなタマネギが収穫できるはずだ

スーパーで売られているサツマイモを見たとき、食事にサツマイモが出てきたとき、など、サツマイモと触れるたびに、この体験が思い起こされるといいなぁと、余計なお世話とは承知で思っている。

 

 

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