スクールニュース vol.622
月刊スクールアメニティ編集部 特別支援学校、深刻化する教室不足
特別支援学校に児童生徒数増加で、深刻化する教室不足がさらに悪化した。
全国に特別支援学校は1,160校(2021年文部科学省学校基本調査より)ある。文部科学省が今回公表した障がいのある児童生徒が通う特別支援学校の不足教室数が、全国で3,740教室(2021年10月現在)だったことがわかった。
近年、特別支援学校に対して、少人数の手厚い指導などの理解や認識が保護者に深まったことなどから、特別支援学校への通学を希望する障がいのある子ども達が増加したことによるものだ。
こうした不足教室に対応するため、調査では特別教室、図書室、倉庫などを転用したり、間仕切り、カーテンなどで1教室を2分割、3分割にした工夫もみられるようである。2019年5月時点でも同様の調査をしているが、当時の不足教室は3,162教室であり、今回の調査の数字は前回の不足数よりも578教室が増加していることになり、状況は悪化していると言えるのではないか。
障がい種別で見ると、知的、肢体障がいが増加傾向にある実態もわかってきた。こうした施設的に増室する緊急措置が行われているものの、障がいを持つ児童生徒だけに限らず、決して良好な学習、生活環境とは言えないであろう。早急な対応が求められるところである。また、文部科学省としても、廃休校舎などの特別支援学校に転用する場合に対する整備費の補助比率を上げるなど、教室不足の解消を支援することにしている。
詳細資料は月刊スクールアメニティ4月号で掲載予定、特別支援学校連載企画も継続予定である。
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