スクールニュース vol.624
開成中学校・高等学校、新校舎計画について
2021年に、創立150年を迎えた開成中学校・高等学校が、記念事業として高等学校の新校舎建設を進めている。
2012年の理事会による決定後進められた同計画は、建築協議会や建築教職員会、建築委員会、またプロポーザル方式で選定された基本計画・基本設計を担当する三菱地所設計などによって、計画についての検討体制を構築。現場の要望を最大限生かせるように、意見交換会やヒヤリング、他校の見学も多く重ねながらプランは練られた。「開成の未来を創る」ために、開成が大事にするべきものは何か、これからの生徒が育っていく空間はどのようなものがふさわしいかが考え抜かれ、本当に必要なものだけで構成された質実剛健でありながら、使いやすさ、快適さにも考慮された長く使い続けることのできる校舎づくりが目指された。
校舎改築スケジュールは、3期に分けた建て替え工事計画である。1期(2019年4月~2021年5月:解体・新築工事)、2期(2021年8月~2023年6月:解体・新築工事)、3期(2023年10月~2024年7月:解体・外構工事)の予定で進められており、現在は新校舎での学校生活が始まっている。また、今回の改築事業は、工事期間中も子ども達の学習環境の質を維持するため、仮設校舎を使用しない計画として進められた。
新校舎は、主にA・B・Cの3棟で構成され、それらが屋外階段やテラス、上空通路、吹抜け空間、回遊型の廊下等々で立体的につながっている。建物群の中心となる中庭や、約2000㎡を新設するテラスなど、屋外環境の充実が魅力あるつくりである。さらに多様化するこれからの教育に対応する普通教室(3階~5階)の広さや設備への対応の他、目的を定めないオープンスペースを随所に設けることで、生徒が自主的に活動できるスペースを生み出している。また、教員室や保健室のある3階部分で中学校と行き来できるよう上空通路を設けて、中学生が高等学校の施設を使いやすいような配慮もしている。
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