スクールニュース vol.628
千葉県館山市 館山市立第二中学校・第三中学校を統合した館山中学校。新校舎計画について。
千葉県房総半島南端に位置する館山市。市立第二中学校と第三中学校を統合し、2021年4月に開校した館山中学校の新校舎計画が公表されている。
統合した旧第三中学校の校舎は、2014年に実施した耐震判定により、大地震が発生した場合、被害が出る恐れがあるとの判定を受けた。同市は、生徒の安全確保のため、既存校舎の改修(耐震補強)や建て替え、また、財源の確保など、様々な検討を重ねてきた。仮設校舎建設、他の施設の利活用などを検討の結果、第二中学校との統合という判断に至った。また、将来的な生徒減への対応や、これからの時代の教育環境の整備を図ることから、2021年4月に第二中学校と第三中学校を統合し、館山中学校として開校することとなった。
同館山中学校の新校舎等は、第三中学校の跡地に整備する計画で、第2体育館、武道場も合わせて新設する。外構整備も含めたすべての工事を完了させて、2025年の4月に新校舎の供用開始を目指している。
新校舎は鉄筋コンクリート造4階建てで、コンセプトは「アクティビティ(活動)が見える学校」。南側に普通教室、北側に特別教室を配置し、中央には大階段を設け、メディアステップ(図書・コンピュータ・多目的)やラーニングステップなど、生徒や教職員が自然に集い、コミュニケーションを図る交流の場をつくる。また、メディアステップに隣接して屋外での調べ学習や実験が可能なワーキングステップも設け、学校全体が教育活動の場となる空間づくりを図る。
1階の学校全体を見渡せる位置に、校務センターなど管理諸室を配置し安全面を確保する他、昇降口、給食室に近接してエレベーターの設置、既存体育館との間の渡り廊下にはスロープも設けてバリアフリーに対応する。
外観は、館山市の景観に溶け込むあたたかみあるデザインとし、生徒は正門から昇降口まで続く黎明アベニューと名付けられた歩道を通うことになる。なお、特別支援教室用には別の昇降口を設けて、登下校の動線を変えることで、特別支援学級の生徒が落ち着いて学ぶことのできる環境を整備する計画だ。
館山市の学校施設整備の取り組みとして、同市が初めて施設一体型小中一貫校として2017年に開校した同市立房南小学校・房南中学校(房南学園)については、既存中学校に体育館一体型の校舎を増築して小学校教室を確保する施設整備を行っている。房南学園の施設整備の詳細については、月刊スクールアメニティ2017年7月号を参照。
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