スクールニュース vol.662
「第16回キッズデザイン賞」受賞作品214点を発表
学校や幼児教育施設でも多くの作品が受賞
8月24日、キッズデザイン協議会は、子どもや子育てに関わる社会課題解決に取り組む優れた製品・サービス・空間・活動・研究などを顕彰する「第16回キッズデザイン賞」の受賞作品214点を発表した。
16回目を迎えた今年は、地域社会との交流や自然や人とのつながりを重視した建築関連の作品の応募が増加。学校や幼児教育施設関連では、たかはぎ認定こども園(梓設計)、まつばこども園(社会福祉法人松寿会/天野寛志建築計画事務所)、英明幼稚園(学校法人宝田学園/ジャクエツ/イガラシデザインスタジオ)、しもまがりゆずの木保育園(手塚建築研究所/リィーディング.ラボ)、成徳幼稚園(学校法人東京成徳学園/三菱地所設計)、昭和学院小学校ウエスト館(日建設計)、そして学校建築としても注目度の高い流山市の木造校舎、流山市立おおぐろの森小学校(流山市/日本設計)も受賞している。
近年子育て家庭へのサポートが社会課題として注目され、地方自治体や教育機関を巻き込んだ新たな取組が加速していることから、今回の応募作品でも、子どもを産み育てる環境の変化に伴ったサポートや社会課題を意識した取組に増加傾向がみられた。子育て家庭の孤立化を解消するだけでなく、地域の人に見守られて育つことで子どもの興味関心の広がりやコミュニケーション能力の向上も寄与する。またキッズデザイン賞の受賞を機に、地域活性化や地域特有の歴史や文化の伝承など、子どもの成長機会の創出の広がりが期待されている。
今、コロナ禍の社会状況が日常となり、新しい生活様式を豊かにする作品の充実が見られる中、今年は自然に触れ合い、近隣住民とも交流ができる環境を意識した空間などの応募が多くあった。自然や人との触れ合いを通し、多様な感性を育み創造性や自主性を生み出す機会となる作品が増加している点も注目だ。
また、15回に新設された「BEYOND COVID-19特別賞」を今年も継続。子どもが本来備えている感受性、想像力、対応力が生み出す 「生き抜く力」に焦点を当て、それをサポートし、強化するデザインを引き続き顕彰することとした。昨年は、同賞に幼稚園におけるグループワーク用の飛沫感染対策デスクであるDAIKIDS(木馬舎/大起商事)や、窓を開けずに換気でき、幼児の事故リスクに配慮したDI窓(三協立山)などが選ばれている。
最優秀賞である内閣総理大臣賞をはじめとした優秀作品は、9月21日に六本木アカデミーヒルズで発表される。会場で、受賞作品の詳細を見るのが楽しみだ。

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