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Posted on 2023年5月12金 in 未分類

千葉県山武市松尾の同市立松尾小学校の新校舎を取材で訪れて、新たな発見に思いを馳せ/月刊スクールアメニティ編集部

スクールニュース vol.715

 山武市立松尾小学校で、シンボルツリー「山もも」の由緒書きを拝見した。そのヤマモモは、「松尾小学校の初代校長となった平川薫先生の母が掛川(静岡県)からこの地へ移るとき持ってきた種子を平川邸の庭にまいて育てたものだと言われています」と由緒書きにあったのだ。

山ももの樹

 この掛川の地名に興味を持ち、帰社して調べてみた。
 私事であるが、掛川は私が生まれ4歳まで育った故郷であり今も父母が眠る地である。現在の松尾小学校は、豊岡小学校との統合によって2019(平成31)年の開校となっているが、元をたどれば1873(明治6)年までさかのぼる。そして平川初代校長の母が「この地に移る」とは、仕えていた太田資美(掛川藩主で江戸城築城の太田道灌の子孫)の国がえによることが、山武市のHPから分かった。掛川からの移封といえば山内一豊がよく知られているように、全国各地の藩の増減は江戸期のことと思っていたが、明治初期の短期間、柴山藩(後、松尾藩)があったのだ。ちなみに松尾藩のように、当時の千葉県上総地方には徳川家の遠州転封に伴って静岡県から移された藩が5藩ある。
 平川初代校長は、太田資美が設置した藩校「教養館」で教師を務めた後、松尾小学校の教師、そして校長をつとめたとある。そんな歴史を見続けたシンボルツリーのヤマモモは今回の新校舎整備で校舎前から校門前に移植され、その枝葉を伸ばしている。植えられたのが1869(明治2)年と言われていることから現在の樹齢は数えで155歳か。これからも地域の子ども達を見続けていくのであろう。

過去のスクールニュース → http://www.schoolnews.jp/category/schoolnews/
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