新しい門出となる新年度・新学期を迎え/月刊スクールアメニティ編集部
スクールニュース vol.706
この春は、コロナ禍前の様な新年度・新学期が始まる。
2022年12月中旬から下旬までは全国的に平均気温を下回る地域が多く、2023年1月に入ると平均気温が高い地域が多くみられた影響か、今年は日本列島で一番早く、東京の桜の開花宣言が出された。
毎年のことであるが、桜は、新年度・新学期を迎え、新たな巣立ちする子ども達を祝福する象徴的な花である。今年は、コロナ禍の始まりから約3年が経過し、ようやく終息(?)の兆しがみえはじめ、コロナ禍以前と同様の新年度・新学期が迎えられることになった。
多くの子ども達が、胸の高まりを感じながら新たな学校生活をスタートさせる今年は、東京の学校でも、もしかしたら桜の花びらが舞う中での入学式も見られるかもしれない。
コロナ禍については、わが国のみならず、世界的に経済・社会・政治など、あらゆる分野が大きく揺さぶられ、多大な被害と影響があった。
取り分け、小中学生にとっては生活が一変して、友達、先生とのコミュニケーションを取ることができなくなったり、通学の制限があったり、学校行事が中止になるなど、生活のリズムが大きく崩れてしまった。その影響か、文部科学省(2022年10月28日)公表によると、小中学校児童生徒の不登校が過去最多の24万人となり、これは、まさに新年度・新学期を迎える子ども達の“影”の部分とも言える。
不登校の要因は、「無気力・不安」49.7%、「生活のリズムの乱れ」11.7%、「いじめを除く友人関係」9.7%と続き、要因として最も少ないのは「いじめ」の0.2%であった。しかし、いじめの認知件数も61万件と前年度よりも増加しており、推測であるが、不登校の最大要因である「無気力・不安」の中にも深い要因として含まれるのではないだろうか。
桜の中を笑顔で登校する子ども達が“ひかり”の部分であるならば、不登校に至る子ども達は“かげ”の部分であり、現代社会では、環境の変化などに対して、順応性の低い子ども達の数が多くなっている気がする。おそらくそれが不登校につながるのではないだろうか。
難題であるが、全ての子ども達にとって、学校は「おもしろく、楽しい場」でなくてはならない。月刊スクールアメニティでは、今年度も、学校施設の観点から、子ども達にとっての「おもしろく、楽しい場」の参考になるような様々な学校施設を掲載していきたいと思う。

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